最近、体型づくりやプロポーション維持のために若者世代を中心にピラティスが広がりつつあります。また昔からあるヨガも広い年代に支持されています。
でも、ヨガとピラティスってどう違うの?そう思っている方も多いと思います。
ここでは、ピラティスのインストラクーの私が(下で自己紹介してます)、両者の違いを解説します。
目次
ヨガとピラティス、どう違うの?
まず、ヨガとピラティスでは、その成り立ちが違います。
ヨガとは
ヨガは、古来インドで発祥した修行をその源流にもちます。「瞑想」をその根底に置き、身体を整え、精神の落ち着きや平静を心に作ることを目的としています。「身体のバランスを整える」だけでなく、「心のバランスを整える」ことも重視しています。それを実現するために、呼吸法やポースを習得することを目指します。
ピラティスとは
ドイツ人のジョセフ・ピラティスが考案したメソッドで、負傷した兵士のリハビリから始まり、NYにスタジオを創設した後は「コントロロジー」としてダンサーを中心に広まっていったものです。
理想的なボディ・アライメントと正しい筋肉動員を目指すことにより、機能的に身体をコントロールすることを身につけていきます。そのため、姿勢や骨格のゆがみ改善でき、体幹やインナーマッスルを意識した運動になります。
深い呼吸とともに自分自身の身体に意識を向け続けるため、動く瞑想とも呼ばれています。
考案者のジョセフ・ピラティスが身体が弱く、西洋東洋問わずに様々なエクササイズを学んできたので、その中にはヨガに影響を受けたものもあると言われています。
ヨガは瞑想・精神整理が、ピラティスはリハビリ・身体づくりが根底にある
ヨガには、瞑想・精神整理がその根底にあり、ピラティスには、リハビリ・身体づくりが根底にあります。
ヨガに比べてピラティスの方が動きが激しい?
ヨガには流派があり、ピラティスにはモディフィケーション(負荷軽減)があるので、一概には言えません。
ヨガには様々な流派があり、アシュタンガなどはかなりハードなヨガです。
ピラティスは量より質を重視し、エクササイズをどのように行うかというプロセスが大切です。自分にとってエクササイズの負荷が大きすぎる場合は、モディフィケーション(負荷を軽減)して自分にベストな状態のエクササイズにして行います。
結局、ヨガとピラティス、どっちを選べばいいの?
よく、ピラティスとヨガ、どっちを始めたらいいか、相談されますが、今述べた「ヨガに比べてピラティスの方が動きが激しい」、この違いがキーになるかと思います。身体のバランスを整えるのはどちらも同じ、でもヨガは精神面から、ピラティスは筋肉面からです。
私は以下のようにお勧めしています。
精神的な落ち着き、気持ちの整理、ストレス解消などを重視したい場合はヨガを、お腹周り、足回りなど体型を効果的に改善したいならピラティスをお勧めします。ピラティスの方がヨガより運動量が多いので、体型改善には効果が発揮しやすいからです。また、姿勢や骨格のゆがみを改善したいときもピラティスがおすすめです。
でもどちらもやってみて、向いている方を選ぶのが一番かもしれませんね♪
服装(ウェア)に違いはあるの?~ヨガウェアとピラティスウェア
ヨガウェア
ヨガウェアが売っていますが、とくに決まりはありません。ヨガでは、あぐらやさまざまなポーズをとるので、窮屈にならず、フィットし、ストレッチ性のある服が適しています。
ピラティスウェア
あまり「ピラティスウェア」として販売はされていないです。
ピラティスで身体のラインが出るウェアを着ることが多いのは、インストラクターが身体の細やかなアライメントを見て整えるためです。
身体のライン、膝の向きなどが隠されると、身体の歪みも見えにくくなります。
身体のラインが出るのが恥ずかしい場合は無理に着ると帰ってエクササイズに集中できない、リラックスして身体の力が抜くことができなくなるため、動きやすいスウェット、Tシャツなどでも大丈夫です。
スポーツ用品店で、Nike、アディダス、ニューバランスといったスポーツメーカーのウェアを着用してもOKです。
もちろんオシャレにこだわってもいいと思います。知り合いの山ガールは、かわいいウエアを買うと山に行きたくなるそうです。何か新しいことを始めようと思った時、形から入るのも大事ですね。お気に入りのウェアを揃えれば、ヨガやピラティスに行きたくなるかも♪
マットに違いはあるの?~ヨガマットとピラティスマット
マットもスポーツ用品店で売っているもので構いませんが、ヨガとピラティスではマットの厚みが違います。厚みとフリクションの強弱の違いによって、ヨガマット、ピラティスマットがあります。
ヨガでは足先でバランスを取るポーズが多いため、ヨガマットは薄めのものが適していると言われています。
一方、ピラティスでは脊柱を1骨1骨マットに下ろすように動いたり、ロールする(転がる)エクササイズがあり、その衝撃を和らげるために厚いマットを使用することが多いです。具体的には、ピラティスマットは5~8mm以上と厚いものが多いです。
ヨガマットはこんな感じ
ピラティスマットはこんな感じ
ヨガとピラティスの道具、器具について
ヨガは基本的にマットしか使いませんので、ウェアとマット以外に用意する必要はありません。
ピラティスは、マットだけで行うマットピラティスと、専用マシンで行うマシンピラティスがあります。前者の場合マットだけでいいですが、後者はマシンが必要になります。ただ、マシンは教室側が用意しているのが一般的なので、ご自身で用意する必要はありません。
またピラティスはレッスンの一部にゴムボールやゴムバンドを使うこともあります。
福利厚生に取り入れやすいピラティス
最近、とくに女性の間でピラティスが人気です。ヨガは独特のポーズなどがあり、少し敷居が高いと感じる人も多いようですが、ピラティスは男女関係なく気軽に行えるエクササイズです。そのため、ピラティスは会社の福利厚生として取り入れられるケースも増えてきています。
ちょうどこの時期だと、新入社員はいよいよ現場に配属されて、現場でのコミュニーションやこれからのキャリアについて相談したいときでもあります。そんなとき、団体競技でなく、自分のペースでできて、運動が苦手な人でも敷居の低いピラティスを通して、新卒新入社員と気軽に先輩社員と相談できる場としても好評のようです。